メールの挨拶の注意点

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手紙に比べると形式に厳しい制限のないメールは使いやすいもので、もはやビジネスの場でもなくてはならない存在となりました。マナーについてもある程度形がまとまって共通認識が形成されるようになったので、改めて確認してみましょう。

メールでの挨拶には、普段から行うようなものと、年末や年始に旧年のお礼や今後の付き合いをお願いするといった年中行事に近い性質のもの、さらには異動や退職に伴うものなど、様々なものがあります。

メールを送信する目的や状況が異なれば、それにふさわしい対応の仕方も変わってきますので、シチュエーションに分けてみていきましょう。

社内でのメールの挨拶

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会社の同僚や上司、他の部署とのやり取りに社内でメールを送る場合、原則として挨拶は簡便に済ませます。丁寧に送るほうが望ましいようにも思えますが、書いている間にも賃金は発生しているわけなので、コスト意識が低い社員のレッテルを貼られかねませんし、読む側も時間がかかります。

それぞれの企業に社風がありますので、合理化を追求するために上司や役員に対しても社内の相手なら一切の挨拶を省き、本当に用件だけを記述するように推奨している場合もあるものの、一般的にはある程度目上の相手であれば、気遣いをしておくことが習慣になっているケースが多いようです。

年齢が上がってくると、そもそも社内にいながらメールで連絡を済ませることに抵抗感を持っている場合もあります。顔を合わせて話をするのが当然と思っているところ、部下から挨拶もそこそこに用件だけを切り出されることに不快感を感じる上司がいるのも事実なので、そのあたりは臨機応変に対応しなくてはなりません。

社内の状況を把握するのは面倒なものの、サラリーマンであればまったく無関係というわけにはいかないので、メールの連絡の方法も含め、どのような企業文化を有しているかを分析するのは重要で、特に入社して間もない頃には気をつけて観察しておく必要があります。

退職や異動のメールでの連絡

これまでにお世話になった方にお礼を兼ねて退職や異動の挨拶をする場合には、対面で話をするほかに、電話や手紙、メールといった方法があります。どれが正解というわけではなく、相手との関係も見極めながら、最適な方法を選ぶことになります。

メールはもっとも簡略化された方法ですが、ビジネスの現場でも年々定着して当然の連絡手段になっていますので、退職や異動のように重要な場面の連絡において使用する場合であっても抵抗感のない方が増えているようです。

社内や社外の取引先も含めて考えると、退職や異動に伴って挨拶をしておかなければならない人は多く、個別に尋ねていくのは現実的ではありません。メールなら一斉送信もできるので、手間を大幅に減らせます。

メールの例文については、退職・異動の挨拶のページで詳しく解説しています。例文が必要な方はそちらをご覧ください。

年末や年始のメール

本来ならお歳暮や年賀状を出すところ、それを簡略化してメールで年末や年始の挨拶を済ませるケースもあります。これは企業が行っている場合もあれば、若い方を中心にプライベートの人間関係でも普及しています。

お中元やお歳暮を贈りあう習慣が会社がにとってもすたれてきて、余計な贈答品は受け取らないと明言する企業も増えていますので、年末にメールで旧年中にお世話になったお礼を伝えたり、年始に年賀状の代わりに今年もお付き合いをお願いする例も出てきており、ビジネスはより低コストで効率的な方向性に進んでいます。

一方、年賀状は個人も含めて減少傾向にあり、毎年必死にCMを打ってアピールしているようですが、若者はメールで済ませる例が多く、年始の挨拶をわざわざ手紙を書いて送る機会は少なくなっています。

年末のメールの挨拶の例文を挙げておきます。

「今年も残すところ、あと僅かとなりました。
今年は新規事業の発足など、多忙な一年でしたが、この職場で無事一年を過ごせましたのも、みなさんの多大なご支援のおかげでございます。
大変感謝しております。
来年も何かとご迷惑をおかけするかもしれませんが、 ご指導ご鞭撻のほど、どうぞ宜しくお願い致します。
新年には、また元気な姿でお会いできますことを楽しみにしております。
よいお年をお過ごしください。」

続いて、新年メールでの挨拶の例文です。

「明けましておめでとうございます。
年末年始はゆっくり静養されたことと存じます。

旧年中は皆様には大変お世話になりました。 特に、私が担当しました企画においては、みなさんの多大なご協力のおかげで、無事採用へとつなげることができました。
深く感謝しております。
引き続き、計画の推進に向けて邁進していきたいと思います。

本年も変わらぬご支援をどうぞ宜しくお願い致します。」

メールに季節(時候)の挨拶は必要か

手紙を書く場合であれば、冒頭と結びに季節にあった時候の挨拶を載せておくわけですが、メールであれば省略されるのが一般的です。そこまで本格的に礼を尽くすのであれば、手紙を書くことが多いためです。

季節の挨拶を含める場合であっても、簡潔にまとめるのがメールの原則です。あまり形にこだわらずに文章をまとめられるのが長所なので、形式だけにとらわれなくてよいでしょう。

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